暁のかたる・しす

文筆家/編集者・中川大地のはてなダイアリー移行ブログです。

森ガールと幻想浮遊系〜「森ガール」の元祖は遊佐未森か!?

はずかしながら、先日はじめて、「森ガール」なるファッション・トライブの流行を教えてもらいました。

草食系でふわふわワンピでロハスで民族・北欧系入ってて乙女でガーリーでカフェでまったり好きで可愛い雑貨好きで、要は『ハチクロ』のはぐみみたいな不思議ちゃんイメージの「森にいそうな女の子」ってことだそうだから……

それ、まんま遊佐未森やんっ!

……と、6月27日に行った新アルバム『銀河手帖』発売記念の柿の木坂ライブの最前列席で、ご本人まで約10m程度の距離で至福のなかであられもなく踊り狂っては、「もうミモリンにインタビューできたら死んでもいい!」という気持ちを新たにしてきたばかりの変態キモ中年として、心がうずかないわけにはいかないのでした。

実際、「森ガール 遊佐未森」でぐぐってみれば、「遊佐未森ガール?」といったブログのコメントや、「私が想う森ガールmusic」といったページもヒットするので、たぶんガールとは呼べないであろう同士マダムやオッサン方も少しはいたもよう。

そう、森ガールの妖精さんたち。いいかい、キミたちがいるそこはッ、我々が20年前に通過した地点……なんじゃないかなっ……!?

などという、まったく自信も誇りも持てない身勝手な先行者意識が(つうか我々じゃねえだろ)、頭の中で「僕の森」とか「ガラスの森」のメロディーに乗ってぐるんぐるんぐるんぐるん巡ってもうどうにもとまらないこの2日間なのです。

いやまあ、なんというか、「アレ系とかコレ系に近くて隣接してるんだけど、でもそういう既存の括りじゃしっくりこない、でも確かにわたしたちが共有している、大好きな“ここいらへん”の固有なシュミのあり方を、どうにかしてスパーンと一言で言い表したいのッ!」という情熱の中から生まれたコトバの成り立ち具合が、つい「幻想浮遊系」(http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B8%B8%C1%DB%C9%E2%CD%B7%B7%CF)なんて言挙げをしなければ済まなかった身からすると、なんだか他人事とは思えなくって、ってだけなんですケドね(^_^;)。

そしてあわよくば、森ガールのブームに乗って、その元祖がここにある!とかいうこじつけで、なんとか未森さんにアタックできる仕事ができないものか、なーんて私利私欲が汲めども尽きません。。。

てなわけで、森ガールと幻想浮遊系を繋げるその日まで、三度の飯も喉を通らないであろう僕は、さっそくブームの発信地で、36000人以上もの参加者が集まりつつ、今は荒し対応のために承認制非公開コミュになっているmixiの「*森ガール*」コミュに不審にも森ガールの皆さんとミモリンへの情熱を率直に伝えて、場違いな参加申請してしまいましたw

で、やっぱりあったMusicトピでリサーチリサーチリサーチ……。
すると、遊佐未森を挙げてるのは436件の書き込みのうち、わずか6件○| ̄|_ やはり世代的に仕方ないか………
対して、圧倒的に多いのが、安藤裕子の34件やcharaの32件で、次いでYUKI25件、クラムボン17件、salyu13件、カヒミ・カリィ12件、羊毛とおはな11件、湯川潮音10件とかが目に付いたところ。

まあこうしてみると、単に世代が違うということだけでなく、さすがファッションからのカテゴリーであるだけあって、オタク客層の多い幻想浮遊系に比べて、サブカル寄りの旧ネオアコ渋谷系からの系列に近いことがわかります。

これに00年代の同人音楽系の流れの入った「ファンタズマル」系(DJイベント「DEMP@HOLIC」http://ameblo.jp/dempaholic/や「ANSWER/リハビリ」でよくかかる、I'veやアリプロ平沢進片霧烈火等、アニメ・ゲーム系統のクラブ向き音楽)や、Perfume相対性理論といったテクノポップエレクトロニカ系を隣接ジャンルとしてマトリクス化すると……

              <森・ナチュラル志向>
                   │
                   │
       森ガール        │        幻想浮遊系
安藤裕子クラムボン湯川潮音等) │(遊佐未森ザバダック志方あきこ等)
                   │
                   │
<自意識・恋愛志向>─────────┼────────<無意識・無垢志向>
                   │
                   │
渋谷系残党〜Jテクノ/エレクトロニカ系│       ファンタズマ
  (くるりPerfume相対性理論等)│    (平沢進、I've、ALI PROJECT等)
                   │
                   │
             <都市・テクノロジー志向>

みたいな感じでしょうか。
かなーり、どうでもいいことに時間と頭、使ってしまった感じですが……。

とまれ、新たなカテゴリーの誕生が、世界の連関や他者との相同と相違の認識につながってくれるよう、祈りつつ。