暁のかたる・しす

文筆家/編集者・中川大地のはてなダイアリー移行ブログです。

『東京スカイツリー論』絡みの露出いくつか

東京スカイツリー論』刊行後の主要な関連露出をアーカイブしておきます。

【その1】
「SYNODOS JOURNAL」7/10のエントリにて、論考「東京スカイツリーから展望する人口減少時代の「未来都市」像 ――〈タワー的公共性〉と〈ショッピングモール的公共性〉の交錯として」を執筆しました。
http://synodos.livedoor.biz/archives/1952654.html

スカイツリータウン開業後に実際に現地を歩いてみての印象とともに、本書では紙幅と構成の関係で展開し損ねた、大阪万博太陽の塔」と「お祭り広場」の葛藤構造が、いかにスカイツリー(“高さ”の論理=キャラクター的象徴性=〈タワー的公共性〉)とソラマチ(“広さ”の論理=シェルター的実用性=〈ショッピングモール的公共性〉)の関係に引き継がれているかをまとめています。

【その2】
朝日新聞夕刊8/21付の「文芸/批評」欄にて、論考「スカイツリーに見る文明の芽生え 〜都市を森に 欲望と共存〜」を執筆しました。
http://digital.asahi.com/20120822/pages/entertainment_ev.html

論点が多岐にわたってしまったために「スカイツリーについて何を言いたいのかわからない」という反応も散見される本書のメッセージ部分をシンプルに圧縮した記事でしたが、これ自体に「やっぱりわかんないよ!」という反響も結構あって頭を抱えたりとかも…。

その適度なわからなさ故か、なんと本原稿が某有名予備校の模試での国語の読解問題に使われるという怪我の功名もあったりしました…(苦笑)

【その3】
TOKYO FMの番組「未来授業」9/17〜20の放送にて、本書の内容を元にしたレクチャー(?)をさせていただきました。現在はPodcastでお聴きいただけます。
http://www.tfm.co.jp/podcasts/future/?ym=201209

また、概要は下記サイトでテキスト化されています。
http://www.blwisdom.com/future/22/

【その4】
「週刊 教育資料」(日本教育新聞社)11月12日号「自著を語る」にて、拙著の執筆背景に関するインタビューを受けさせていただきました。
http://www.kyoiku-press.co.jp/epo/index.html

教育現場向けの媒体ということで、特に修学旅行コースとしてのスカイツリーについて訊かれ、「東京タワー先輩とディズニーランドさんを敬いつつ、それぞれの時代背景を比較させるといいぜよ」などと応えています(笑)。スカイツリーへのツンデレ心を率直に喋った楽しいインタビューでした。

【その5】
11月22日創刊の建築・まちづくり情報誌「LIXIL eye」(LIXIL)特集3「東京スカイツリーと変貌する下町」にて、コラム「スカイツリーから考えてゆく都市の“やさしい未来”」を執筆しました。
http://newsrelease.lixil.co.jp/news/2012/070_company_1122_01.html

建築関係のPR誌ということで、中川がスカイツリーについて言及した文章では、なんと初めて「東京スカイツリー」にマルRがついた記事に…w
そしてクライアント指示により、元原稿にあった「ハコモノ」云々という行政批判の文言が残念ながら削除の憂き目に遭ったりもしたのだけど、まあ仕方ありますまい…。

ただ、「すみだタワー(仮)構想を考えてゆく住民の会」をやってきた立場での墨田の今後の像を、とご依頼いただいたお仕事だったので、僕らの活動的にはエポックとなる記事となりました。これを機に、住民の会の方でも「スカイツリー後の下町を考えてゆく住民の会」なんて会名とスタンスを改めたりして。

ここで初めて、スカイツリー開業後の構想として「考えてゆく会」で温めてきた、都市を〈森〉化するための具体的方策についての我々の次なる提言「東京スカイフォレスト」構想について披露しました…!
この構想については、今後いろいろなチャンネルを通じて実現に向けたアクションを仕掛け、世に問うていきたいと思っています。

あんな塔を立てられちまった、おれたちのポジティブ・リベンジはこれからなのだ…!