暁のかたる・しす

文筆家/編集者・中川大地のはてなダイアリー移行ブログです。

2人の1968年生まれが語り継いだ「戦争体験」 『終戦のローレライ』と『夕凪の街 桜の国』 担当:中川大地

特集扉を挟んでの上述第一記事。「戦争を知らない子供たち」といわれた世代のそのまた子供にあたるいまどきの30代以下の世代が、戦後60周年という節目にあって、あの戦争をいかに自らの生の実質に繋がる普遍の物語として受けとめうるか。やがて戦争の直接体験者が一人もいなくなる時代に向け、極力「風化」に抗いながらその体験を正しく「神話」なり「民話」なり「寓話」なりへとパッケージングしていく作法として、戦後エンタテインメント表現技術の蓄積が何をなしえたか。その最先端にある両作がなしえた可能性と不可能性を考えました。