暁のかたる・しす

文筆家/編集者・中川大地のはてなダイアリー移行ブログです。

超緊急告知! 千石空房1周年と『PLANETS vol.3』発売!!

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なんの因果か、
今週土曜日の6月2日はテレビ東京系『出没! アド街ック天国』「白山・千石」特集にて「Artist Space 千石空房」が紹介され!
翌3日には「第二次惑星開発委員会」発刊のミニコミPLANETS vol.3』の発売となり!!
その翌4日は千石空房がオープン1周年記念日を迎えます!!!

というわけで、これらすべての気運をまとめあげた一連のイベントシリーズ企画を、下記のように開催することになりました。


《「Artist Space 千石空房」1周年記念感謝祭 プログラム》

  • 6/2(土) 19:30〜23:00

第1夜 宵宮パーティ 〜「ユメレジ」「アド街」を観ながら〜
オープン記念日2日前のこの夜9時より、白山・千石を特集した「アド街ック天国」が放映されます。5/16に放映されたCS番組「ユメレジ」の録画とあわせてプロジェクター上映しながら、前夜祭パーティを開催します! ぜひ一緒にお祝いしましょう☆
■入場無料(飲食代は参加者頭割りで、おそらく2000円前後。持ち込み大歓迎!)

  • 6/3(日) 18:00〜21:00

第2夜 「ファスト風土」vs「昭和古民家」――“カルチャー戦国時代”の生き延び方
千石空房マネージャー中川大地も参加する新刊ミニコミ誌『PLANETS 03』の即売会を兼ねたプレゼントーク
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アート、文学、音楽、サブカル伝統芸能、オタク、スピリチュアルetc……。
あらゆる文化ジャンルが細分化され、互いに他を顧みることのないまま乱立する00年代。もはや求心力ある「メインカルチャー」が壊滅する一方、世界的な経済グローバリズムの潮流は、全国の都市と郊外の風景を急速に画一化しつつあります(「ファスト風土」化)。そしてネット環境の日常化が、かつてない規模で多様なコンテンツの消費を人々に解放し、ダイナミックなコラボレーションの結節点になる反面、それぞれの文化から地域性や歴史性を剥ぎ取り、デジタルな流通販路に乗るかたちに変質させる圧力になっていることも無視できません。
このように文化の物理的・情報的なアーキテクチャー(成立基盤)が規格化されていく流れの下で、近年のカルチャーシーンでは、「昭和」ものが流行したり、各地で古民家をリノベートするアートムーブメントが起こるなど、グローバルな時流への「抵抗」らしき動きも見受けられます。「Artist Space 千石空房」もまた、こうしたカウンタームーブメントの文脈の中に位置づけられる試みのひとつと言えるでしょう。
しかしそれは、すでに地域の伝統や共同体がほとんど機能していない現状下、結局は虚飾で固められたテーマパークであり、イイ気な趣味人たちが自己満足するための退行的なノスタルジー趣味でしかないのではないか。殺伐たる「ファスト風土」環境に適応したネオ郊外型のコンテンツカルチャーが文化の中心を握りゆく中、千石空房のようなユルい都市サロン型カルチャーに、はたして未来はあるか?
ネット界随一のシビアなツッコミ力を誇るサブカルチャー評論ユニット「惑星開発委員会」の新刊『PLANETS vol.03』の即売がてらに問題提起。本誌をテキストに、「アド街」放映に無邪気に浮かれる千石空房に鋭くクギ刺し、オープン1周年を自己チェックします(笑)。
■入場無料(要ワンドリンクオーダー/『PLANETS 03』1500円)

  • 6/4(月) 19:00〜22:00

第3夜 “あげ羽”酒房
千石空房店番スタッフ/出展アーティストであり、芸者置屋「まつ乃家」では芸者としてマルチに活躍中のあげ羽が女将をつとめる、ユルくてアヴァンポップなアート酒房! オープン記念日のこの日から6/9(土)にかけて、日替カレーと白山・千石ゆかりの様々な酒肴を楽しめます。お仕事帰りにぜひお立ち寄りを!!
そして特製スタンプカードで、毎日通っていただいたお客様には、6/10(日)のフィナーレで豪華特典を進呈予定!!!
■MENU
 日替カレー 600円〜
 白山・千石ゆかりのおつまみ各種 150円〜 など

  • 6/5(火) 19:00〜22:00

第4夜 アニメを視ようよ Vol.1
白山在住のSF史家・永瀬唯監修による、アニメーションフィルムのレクチャー上映会。第1回テーマは「宮崎駿再入門」。「ジブリ」ブランドで国民作家になってしまった宮崎さん。でも、世間のイメージとは違う宮崎さんがいる。東映動画の若手アニメーターとして頭角をあらわしたころから、ここ15年間で、いちばんとんがったチャゲ&飛鳥のプロモーション・ヴィデオまで。まんが映画から世界に誇る日本発のアニメまで。宮崎駿をも一度視なおそう。
■上映予定作品
 『太陽の王子 ホルスの大冒険』『空飛ぶゆうれい船』『どうぶつ宝島』『ルパン三世』各話など

  • 6/6(水) 19:00〜22:00

第5夜 和房すぴこん
ヒーリングシェル和房のスペシャル版として、日々のヒーリング&セラピー営業品目を一同に勢揃い。クリスタルボウルの響きに乗せて、各種セッションを体験できる、全国唯一のチャンス。流行にながされない、スピリチュアリティの深奥へと誘います。
■セッションMENU
 レイキ、オーラソーマ、クリスタルリーディング、タロット占い、アートセラピーetc

  • 6/7(木) 19:00〜22:00

第6夜 「和」のお座敷演芸会
三味線、民謡、都々逸など、数々のお座敷演芸をご堪能いただきます。純和風の伝統的な演目からアッとおどろくような異種交配演目まで、座興の流れしだいでゆるゆると展開していきます。外を歩けばチントンンシャンと、お稽古事の音色がどこでも聞かれるものだった古き街の風情を思い起こし、生活に密着した芸をお楽しみください。
■入場無料(要注文/投げ銭制)

  • 6/8(金) 14:00〜22:00

第7夜 「ロマ屋」 エスニック〜オリエンタル DANCE PARTY
 世界庶民ハナヲ店長による世界音楽喫茶企画の第5回。
 NO PA,NO DJ,acoustic music onlyの超自由ダンパ。
 踊りスタイル自由、衣装ジャンル自由、持ち込み楽器自由。
 もちろん全員飛び入り扱い。
 出演者はいない、客もいない、企画者もプログラムもなし。
 なにもおこらなければ起こらない、起こらなくても怒らない、
 興せばかならず熾るのが祭りの常。
 所詮極東のイナカモノ魂で歌えや踊れや、少し近所を気にしつつ。
■入場無料(要オーダー/投げ銭制)

  • 6/9(土) 15:00〜22:00

第8夜  DJイベント&ライブ「STRANGE SUNSET vol.2」

AORを中心としたLight Mellowなサウンドの、大人のためのDJ&ライブ。美味しいお酒と素敵な音楽、どちらも上質を知る大人の必需品です。聞いたことのない、でも聞いたことがあるような…そんな素敵な音をお楽しみいただけます。お酒はメジャーなものから、珍しいれんげ酒や純米大吟醸酒までご用意。
■チャージ 1000円(ワンドリンク付き)
■DJ
 ひとし 我田飲水 ふり〜まん DEWA/AWD マルコ
■ライブ
 MATZG

  • 6/10(日)

第9夜 千秋楽
【昼の部】三木きよ子・泥だんご教室 (第1回)11:00〜13:00/(第2回)14:00〜16:00
6/2放映の「アド街」でも共に取りあげられている、土絵作家の三木きよ子による「光る泥だんご」づくりのワークショップ。どろんこをぴっかぴかに磨き上げて作り上げる、色鮮やかな「泥だんご」はまさに文字通りの珠玉! 古来日本家屋の壁作りのエッセンスを継承した、子供から大人まで幅広い世代が楽しめる、貴重な体験の機会です。
■参加費 2500円(材料費込み)

【夜の部】感謝祭ファイナルステージ&大宴会 18:00〜22:00
いよいよ千秋楽。千石空房ゆかりのアーティスト陣による、様々なジャンルのパフォーミング・アクトで、9日間にわたった感謝祭をしめくくります。
■入場料 1000円(フリードリンク&フード)+アーティスト投げ銭
■出演(予定)
 カルカンエコー(弾き語り)
 あげ羽(都々逸ほか)
 なんかどう(同人音楽と小説)
 ヤススキイ(エレクトリックカリンバ
 M2代目/美澤豊(日本舞踊)
 バルカノータ(バルカン半島小アジア器楽)


このうち、第2夜のプレゼントークでは、『PLANETS vol.03』の巻頭座談会「僕たちの好きな?ファスト風土」や、宮台真司氏と森川嘉一郎氏の特別対談「生き延びるための思想 ――都市とメディアの現場から」で論じられた問題意識を敷衍するかたちで、中川がまずは感覚的な実践として手がけてきた千石空房の活動をこの際、知的に整理し、掘り下げて紹介してみるつもり。

千石空房の雰囲気からすると、全取り扱い品目の中で最も異質でヤクザなこのミニコミですが(笑)、この03号については、いよいよ「地域」や「コミュニティ」をめぐる真っ向からの問いかけがばっちりかみ合い、この空間に置く意味が際立って高まっています。
おそらく贔屓目なしに、すべての商業媒体をひっくるめて、現代日本の若者向け文化状況を知的に把捉する雑誌としては、最高度のクオリティに達していると言っても差し支えないでしょう。こういうサブカルオタク文化評論みたいなものにはまったく興味のなかったお客さま方にも、千石空房という接点を通じて、ぜひ読んでもらいたいなと、今号は初めて感じさせてくれました。
イベントの論題とは関係ありませんが、特に「恋愛特集 LOVE 2007」はものすごく面白く読めると思いますよ(笑)!

というわけで、千石空房1周年の総括式典としても、『PLANETS vol.03』の販促イベントとしても、なるべく有意義なものになるよう、精一杯がんばりますので、どちらのお客様もぜひお運びくださいませ!!